この項では、TimesTenとOracleのSQL実装を比較します。TimesTenでサポートされていないか、または別のセマンティクスでサポートされているOracle SQL機能のリストを提供することが目的です。具体的には、Oracle Database 10gリリース2とOracle TimesTen In-Memory Database 7.0.0.0.0を比較します。
TimesTenでは、Oracleでサポートされているスキーマ・オブジェクトの一部が認識されません。文でこれらのオブジェクトが処理または使用されると、TimesTenは構文エラーを返し、Oracleにその文を渡します。サポートされていないオブジェクトは、次のとおりです。
TimesTenでは、ビューおよびマテリアライズド・ビューがサポートされていますが、Oracleビューをキャッシュすることはできません。ビューおよびマテリアライズド・ビューを含む文は、TimesTenに同じ名前を持つローカル・オブジェクトがない場合、Oracleにパススルーされます。
TimesTenでサポートされないOracle表機能は、次のとおりです。
次のOracleデータ型は、TimesTenではサポートされていません。
TIMESTAMP WITH TIME ZONE
TIMESTAMP WITH LOCAL TIME ZONE
INTERVAL YEAR TO MONTH
INTERVAL DAY TO SECOND
ROWID
UROWID
CLOB
NCLOB
BLOB
BFILE
REF
Any型
XML型
空間型
メディア型
次のTimesTenデータ型は、Oracleではサポートされていません。
TT_TINYINT
TT_SMALLINT
TT_INTEGER
TT_BIGINT
TT_VARBINARY
注意: | TimesTen NCHAR/NVARCHAR2データ型はUTF-16としてエンコードされます。Oracle NCHAR/NVARCHR2はUTF-16またはUTF-8のいずれかとしてエンコードされます。 |
TimesTenでは、次のOracle演算子および条件がサポートされています。
unary -
+, -, *, /
=, <, >, <=, >=, <>=
| |
IS NULL, IS NOT NULL
LIKE(OracleのLIKE演算子は後続の空白を無視しますが、TimesTenのLIKE演算子は無視しません。)
BETWEEN
IN
NOT IN(リスト)
AND
OR
+(外部結合)
ANY, SOME
ALL(リスト)
EXISTS
UNION
MINUS
INTERSECT
TimesTenでは、次のOracle関数がサポートされています。
AVG
COALESCE
CONCAT
COUNT
DECODE
EXTRACT
INSTR
LENGTH
MAX
MIN
MOD
NUMTOYMINTERVAL
NUMTODSINTERVAL
NVL
RTRIM
SUBSTR
SUM
SYSDATE
TO_DATE
TO_CHAR
TO_NUMBER
TRUNC
TimesTenでは、次のOracle式がサポートされています。
TimesTenでは、次のOracle副問合せがサポートされています。
TimesTenでは、次のOracle問合せがサポーされています。
Oracleでは、フラッシュバック問合せがサポートされています。フラッシュバック問合せは、前の状態のデータベースに対する問合せ(昨日の時点の表に対する問合せなど)です。TimesTenでは、フラッシュバック問合せはサポートされていません。
TimesTenでは、次のOracle DML文がサポートされています。
この項では、OracleではサポートされていないTimesTenのSQL文および組込みプロシージャを示します。PassThrough= 3を設定すると、次の文はOracleに渡され、エラーが発生します。